バクダン埠頭の向こう岸、気になる新エリアへ
1区からサイゴン川の向こう岸を眺めると、新しく開発が進んでいるのがわかります。「どうなっているんだろう」と以前から思っていました。
2025年12月、2区(Thu Thiem(トゥティエム)地区)にある「サラ公園(Sala Park)」の周辺を歩いてきました。
そこはホーチミンとは思えないほど道が広く、綺麗に整った街並みでした。
日本で例えるなら「お台場」が真っ先に浮かびました。
低層マンションが立ち並び、その1階にはお洒落なショップや会社が並んでいて、街全体がとても洗練された雰囲気。 現在、外国人にとても人気で、地価も高騰している地域のようです。
サイゴン川の地底トンネルをくぐって行く
今回は、Grabで1区からサイゴン川の地底トンネル(Saigon River Tunnel)を通過して向かいました。トンネルを抜けると、そこには近代的なショッピングセンター「ティソモール(Thiso Mall)」が現れます。
サラ公園

綺麗に整備された遊歩道が街の美しさを象徴しています。その周囲を低層の素敵なマンションが囲むように立ち並んでいるのです。
「不便」さをすべて排除した理想郷
ここを歩いていて驚かされるのは、1区の喧騒とは対照的な「静けさ」です。
裏通りにはコロナ禍の足踏みを感じさせる空き店舗も確かに存在しますが、それは決して「衰退」ではなく、これから始まる急発展を前にした準備期間のように感じられます。
1区のカオスな活気——古い建物がひしめき合い、バイクが逆流する複雑なロータリー、整備不能なほど入り組んだ路地——それがホーチミンの魅力ではありますが、サラ地区はその不便さを排除し、ゼロから海外基準で設計されているように感じます。
日本でいえば新しく開発された「○○ヒルズ」などの建物には、高級スーパーや、洗練された飲食店が当たり前のように入っているような、質の高い日常が約束された空気感です。この街を歩いていると、ベトナムが目指している「未来の形」を肌で感じることができます。
高騰する地価

気になってマンションの価格を調べると、なんと2LDKで8,000万円から1億円近くするものも珍しくありません。
現地のパートナー会社 Moon factory Vietnam のアン社長に伺ったところ「2018年から2.5倍にはなっている」とのこと。
コロナで少し足踏みはしたけれど、今後の発展が期待されているということですね。
家賃と物件の不思議なバランス

ですが、賃貸の場合を伺ってみると、「家賃は月10万円以下から探せるよ」とのこと。
日本とはそのバランスが違うようです。
土地は50年の期限付き
ベトナムの不動産には「50年の期限付」というルールがあるそうです。
50年で国に返却しなくてはならないのですね。
「残りの期間で価値は変わりますか?」とアン社長に伺ったところ、
「50年先は自分はもう生きていませんからね、その時のことはわからないですね。」と笑い飛ばしていました。
転換期のベトナムを歩く
そのおおらかさの背景には、この国特有の事情があります。
ベトナムは社会主義国なので、政治の方針一つでルールがガラリと変わってしまうのです。
私も実際に仕事をしていて、銀行のルールが突然変わることもあります。
今年もちょうど土地の区分が変わったりと、まさに転換期だと肌で感じます。
アン社長の「今の50年という期限も、政治が変わればすぐに変わるかもしれない」という言葉は、非常にリアルでした。
国が変われば、国民の資産も暮らしもすべて違う。
日本のような民主主義国とは、全く違う環境なのだと理解することが出来ました。
わずか10年前までは、ここは広大な湿地帯に過ぎませんでした。それが今や、1区の喧騒を離れた『ホーチミンのビバリーヒルズ』へと変貌を遂げたのです。この凄まじい変貌ぶりこそが、今のベトナムのエネルギーそのものだと感じました
そんなサラ地区だからこそ、ショップの顔ぶれも独特です。
近未来地区にそびえるティソモール(Thiso Mall)


地下は広々としたe-mart
ティソモール(Thiso Mall)の地下1階は、韓国資本の大型スーパー『e-mart』でした。
実際に行ってみると、新鮮な食材だけでなく、お惣菜も揃っていました。韓国惣菜も多く、お手頃価格でした。

1FにはPizza 4P’s も!

1階には、ベトナムで絶大な人気を誇るイタリアン「Pizza 4P’s」が入っています。 ここで早めのディナーを楽しんでから、日が暮れたらGrabで「ベンゲー号」のクルーズやブイビエンへ向かう……という流れはとてもスムーズです。
私はこの日は、サラ地区からほど近い「Chạng Vạng Rooftop」というルーフトップバーへ行ってきました。 ランドマーク81が目の前に輝く、風の抜ける最高の特等席。
それらの詳しい記事はまた後日アップしますね。
※Pizza 4P’s の詳細記事はこちらをご覧ください。
街の個性を映し出すインテリアショップ2店の比較

サラ地区を歩くと、並んでいるショップからも、ここがホーチミンの他エリアとは一線を画す場所であることがわかります。
ここは世界中から『上質な暮らし』を求める富裕層が集まる居住区でもあり、感度の高い若者文化も同居する場所なのがわかります。
対照的な2つのインテリアショップを巡ることで、そのコントラストを肌で感じることができました。
1. MAKE MY HOME (Nội Thất Tối Giản)

ティソモールを超えて奥へ進むと、低層マンションの1階に、センスの良いモダンな暮らしにピッタリなブランド「MAKE MY HOME」があります。 ベトナムのクリエイティブな若者たちの熱量を感じるショップです。
「ベトナムの若者のライフスタイルを変えたミニマリズム」




- ブランド背景: 2017年にホーチミンで誕生。コンセプトは、Trạm Tối Giản(ミニマル・ステーション)。都会で自分らしく快適に暮らすことを提案しています。
- デザイン: 北欧のスカンジナビアデザインに、ベトナムの現代的な感性をミックス。シンプルな色使いで、日本の無印良品やIKEAを好む層に好まれると思います。
- 価格帯: デスクや棚が数千円〜数万円台と、ベトナムの若手社会人でも手に届く設定。近隣に入居した若者が、「おしゃれなインテリアを揃えたい」と選ぶ理由がよく分かります。
2. ROCHE BOBOIS Paris (ロッシュ ボボア)

ティソモールの向かいに位置する、フランスを代表する世界トップクラスの高級家具店です。
「家具という名の現代アート、世界最高峰のラグジュアリー」

- 世界的な価値: ジャンポール・ゴルチエなどの高級ブランドともコラボするハイセンスはインテリア。
- 「Mah Jong(マ・ジョン)」: 独創的な色彩のモジュール式ソファは、圧倒的な存在感を放ちます。MISSONIの張り地も素敵です。
- ステータス: 小さな椅子一脚でも20万〜30万円、ソファセットは数百万円。



サラ地区のコンドミニアムは、1区の古いビルとは「高い天井」と「大きな窓」を備えています。
そんな広々とした空間だからこそ、こうした巨大で芸術的な家具が必要とされるのでしょう。
まさに「ホーチミンのビバリーヒルズ」と呼ぶにふさわしい光景です。
サラ公園:アクセスと未来への展望
- アクセス: 1区中心部からGrabを利用して約10分。料金は35,000〜40,000 VND(約200円〜250円)程度と非常に手軽です。
- 観光時間:2〜3時間あれば主要なスポットを充分に見て回ることができます。
- 未来のメトロ計画: 将来的にはタンソンニャット国際空港から、サラ地区へのメトロ路線も計画されています。空港からのアクセスが飛躍的に向上することが期待されています。
サイゴン川の向こう岸に、整然とした美しい街並みが広がる「Sala(サラ)地区」。 洗練された「新しいベトナムの風」を感じに、ぜひ足を伸ばしてみてください。
サラ公園・地区開発の歴史
- 2011年:プロジェクト始動 ベトナムの大手デベロッパー「Dai Quang Minh(ダイクアンミン)」社が開発ライセンスを取得し、大規模なインフラ整備が始まりました。
- 2013年:本格的な着工(第1フェーズ) 道路や橋、排水システムなどの基礎工事が本格化しました。この頃はまだ、1区から川の向こうを見ても巨大なクレーンが並んでいるだけでした。
- 2015年〜2016年:最初のマンション完成と入居開始 最初の高級マンションシリーズ(Sarimiなど)が完成し、入居が始まりました。この時期にサラ公園の基本部分も形になり、街としての機能がスタートしました。
- 2018年〜2020年:第2フェーズ・第3フェーズ さらに多くのマンションやオフィスビル、商業施設が次々と完成。
- 2022年末:ティソモール(Thiso Mall)の開業 地区のランドマークとなる「ティソモール」がオープン。さらに、1区と直結する「バソン橋(旧トゥティエム2橋)」が開通したことで、アクセスが劇的に向上し、現在の「洗練された人気エリア」としての地位を不動のものにしました。
- サラ 公園 Công Viên Sala
- https://maps.app.goo.gl/vYmRmhbSXd2diRj28
- http://khudothisala.vn/






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