ベトナムで一度は立ち寄りたい「Cong Caphe」(コンカフェ)を紹介します。
1980年代のベトナム戦争直後の時代をモチーフにしたハノイ発祥のカフェチェーンです。

このカフェはいつ訪れても非常に人気です。
「戦時下のハノイ(北ベトナム)」の雰囲気をコンセプチュアルに再現しています。
「Cong」は「Cộng sản(共産)」の頭文字です。ベトナムの正式名称「Cộng hòa Xã hội Chủ nghĩa Việt Nam(ベトナム社会主義共和国)」の一部でもあります。どこを切り取っても映えるインテリア

扉を開けた瞬間に、現代の喧騒から40〜50年前のハノイへスリップする感覚になります。
スタッフの制服や店内の基調色であるカーキは、当時の兵士や民衆の服の色です。

鮮やかな花柄のファブリックが目を惹きます。当時の家庭でよく見られた伝統的な花柄の布(Chăn con công)が使われているそうです。
カーキ色の軍用品とのミスマッチが、が絶妙なヴィンテージ感を醸し出しています。

ベトナム配給時代をイメージ
1970年代〜80年代の、ドイモイ政策以前の「配給時代(Subsidy period)」がテーマです。
日本で戦争は、「敗戦の痛み」や「二度と繰り返さない過ち」として、悲劇の歴史となっています。
対するベトナムにとっての20世紀の戦争は、フランスやアメリカといった大国に打ち勝ち、自らの手で独立を掴み取った「栄光の歴史」という側面を持っています。
だからこそ、若者たちが集まるカフェに配給時代のモチーフが使われても、ポジティブな懐かしのヴィンテージとして親しまれるのです。
レトロな階段を登り2階席へ


私はフルーツのドリンクを注文し、2階へと上がりました。
2階には開放的なテラス席もありましたが、暑いのでエアコンの効いた室内へ。


天井を見上げると、ファン(扇風機)が深いカーキ色(アーミーグリーン)に塗られています。こちらも当時の兵士の制服をモチーフにしています。
弾薬箱を改造したテーブルや、軍用ヘルメット、水筒、古いホーロー製のカップなどを装飾として再利用しています。
棚には、共産主義時代の古い文学や教科書が並び、都市の喧騒から切り離された「静寂」を演出しています。
季節限定アンバレラのジュース

私が注文したのは、季節限定のアンバレラジュースです。価格は65,000 VND(約400円)。
アンバレラは少し酸味があります。
日本で見ることはありません。
ビタミンC、鉄分、食物繊維が豊富で健康維持のためのフルーツとして知られているそうです。

面白いのが、グラスの縁に「ドライアプリコットソルト(干しアンズの塩)」が添えられていること。ベトナムには、酸っぱい果物に塩や唐辛子をつけて食べる文化があります。
塩気がアンバレラの持つ自然な甘みを引き立てて、奥行きのある味わいを楽しめます。
人気メニューは「ココナッツコーヒー」です。
世界へ広がるCong Caphe
今や「Cong Caphe」はベトナム国内だけにとどまりません。
韓国をはじめとするアジア全域、遠く離れたフランス・パリにまで出店しています。

歴史をデザインし、新しい文化の中に語り継ぎ、溶け込むカフェ。
店舗ごとに異なる「物語」が設定されており、まるで小さな博物館のようです。
廃材や中古家具をリメイクして使うスタイルは、現代の環境意識とも合致しており、若者たちには「垂直な高層ビルにはない、人間味のあるクリエイティブな空間」として支持されています。
観光客に対応した店なので衛生面も安心です。
散歩の合間に、美味しいドリンクとインテリアを堪能しつつ、歴史を感じてみてください。
- Cong ca phe
- 営業時間:7時00分~23時00分
- メニュー:https://congcaphe.com/menu
- HP:http://congcaphe.com/




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